面接官が確かめたいこと
面接は話術の試験ではありません。面接官は、書類にある経験が事実か、その中で応募者が実際に何をしたか、職務をどれだけ理解しているか、一緒に働くとどんな人かを確かめようとしています。そのため、流暢でも具体性のない答えより、多少つかえても自分の経験を正確に説明する答えのほうが高く評価されることもあります。準備の目標はなめらかな文を暗記することではなく、どんな質問が来ても自分の経験から根拠を取り出せる状態を作ることです。
面接は書類の内容を確かめる場です。想定質問を整理し、結論から話す回答の組み立てを身につける方法を扱います。
面接は話術の試験ではありません。面接官は、書類にある経験が事実か、その中で応募者が実際に何をしたか、職務をどれだけ理解しているか、一緒に働くとどんな人かを確かめようとしています。そのため、流暢でも具体性のない答えより、多少つかえても自分の経験を正確に説明する答えのほうが高く評価されることもあります。準備の目標はなめらかな文を暗記することではなく、どんな質問が来ても自分の経験から根拠を取り出せる状態を作ることです。
質問の大半は、自分が出した履歴書と自己紹介書から出てきます。提出した書類を印刷するか画面に出し、一行ごとに「これを聞かれたら何と答えるか」を書いてみてください。そのうえで、よく出る質問を次のようにまとめて準備します。質問一つ一つに答えを書くより、中心となる経験を三つ四つ深く整理しておき、いろいろな質問に合わせて取り出すほうが効率的です。応募先の公開資料と求人を読み直し、職務で重視されることを二つ三つにまとめておくと、回答をそちらへつなげやすくなります。
話し言葉の答えは文章より追いにくいので、順序がいっそう大切です。質問を受けたら、まず結論を一文で言い、その根拠となる経験を短く説明し、それが応募職種にどうつながるかで締めくくります。経験を説明するときは自己紹介書と同じく状況、役割、行動、結果の枠を使いますが、話すときはもっと短くします。一度にすべてを話そうとせず、要点だけを伝えて、面接官が気になるところを深掘りの質問で聞けるようにしておくほうが会話が自然になります。
頭の中で整理した答えと、実際に口に出した答えは別物です。想定質問に声を出して答えてみて、できれば録音や録画をして聞き返してください。話が長くなるところ、癖になっている口ぐせ、視線や姿勢が見えてきます。時間を計って練習すれば、一つの回答のちょうどよい長さを体で覚えられます。ただし、文を一言一句まで暗記すると、本番で一語詰まっただけで全体が崩れるので、覚えるのは要となる言葉と順序までにしておくのが安全です。
知らないことを聞かれたら、知ったかぶりをするより知らないと認め、わかる範囲でどう取り組むかを話すほうが信頼を守れます。考える時間が必要なら、少し整理させてくださいと言ってもかまいません。弱みや失敗を問う質問には、実際の弱みを一つ選び、それをどう補っているかをあわせて話します。職務と関係のない私生活や差別的な質問をされたら、答えるかどうかは自分で判断してよく、不快だったことは記録しておき、必要なら公的な窓口に相談できます。圧迫するような質問はたいてい慌てたときの態度を見るためのものなので、口調に反応するより質問の中身に落ち着いて答えることに集中します。
面接の最後に質問をすると、会社と職務への関心を示せます。求人を読めばわかることより、実際の業務やチームについての質問を二、三個用意しておきましょう。当日は場所と移動時間を前もって確認し、オンライン面接ならカメラ、マイク、照明、背景、通信環境を前日に試しておきます。
面接が終わったら、記憶が薄れる前に受けた質問、自分の答え、詰まったところ、面接官の反応を書き留めておきましょう。次の面接のいちばんの準備材料は、前の面接の記録です。同じ会社の次の段階の面接では、前の段階で話したことと食い違わないよう、この記録を読み直してから臨みます。結果が良くなくても、その会社と自分が合わなかっただけかもしれないので、一度の結果で自分を評価せず、直す点を一つ二つ選んで次に生かせば十分です。緊張が強すぎて日常生活がつらいほどなら、周りの人や専門家の助けを借りるのも一つの方法です。
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